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川端康成 · 雪国 · 1937

ゆきぐに

かわばたやすなり / Yukiguni

N2冒頭· 小说

原文

1

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。

2

信号所に汽車が止まった。向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落とした。雪の冷気が流れ込んだ。

3

娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、「駅長さあん、駅長さあん」と呼んだ。